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リキュールは、蒸留酒(スピリッツ)にハーブやスパイス類、果実類などを加えた混成酒です。
リキュール = スピリッツ + 香味成分(+甘味料 + 着色料)
*カッコ内は使われない場合もあります。
錬金術師が蒸留酒を創り出し、” 生命の水 ” と呼んで、生命維持に効果のある薬として珍重しましたが、さらにハーブや各種の薬草を溶かし込み、より効果の高い飲み物を造り出そうとしました。
現在のリキュールのスタイルを造りだしたのは、アルノード ビルヌーブとラモン ルルとされていますが、
彼らが彼らの酒には植物の薬効成分が溶け込んでいるので、「溶かし込む」のラテン語、” リケファケレ( liquefacere )” から、英語の「リキュール ” liqueur ”」が生まれました。
リキュールは薬酒として開発されましたが、最初の薬酒といわれるものは、古代ギリシャの医聖といわれるヒポクラテスが、薬草をワインに漬け込み薬としたのが始まりといわれています。
中世になると、各地の修道院で様々な種類のハーブを採取、栽培し、リキュールのレシピを考え出しました。
それらは病気の信者たちの治療や旅人の体力回復、そして修道士たちの健康維持のためのものでした。
リキュールの造り方は錬金術師たちから修道院の僧たちに伝えられました。
中世のヨーロッパでは、それぞれの僧院で独自のリキュールが造られるようになっていました。
ヨーロッパでは、今でもその伝統を引き継いだ薬草系のリキュールが見受けられます。
近世になると、新大陸やアジアからいろいろな植物、薬草、砂糖など輸入されるようになり、リキュールの原料も多様になってきます。
15世紀の北イタリアのパドヴァにミケーレ ザヴァナローラという医師が、ある貴婦人の患者に薬酒にしたブランデーを勧めましたが、嫌がられ、飲んでもらえませんでした。
そこで夫人の好きなバラの香りをつけて勧めたたところ、喜んで飲んでもらえました。
このバラの香りのリキュール「ロゾーリオ」は大評判となり、たちまちイタリア中に広がりましたが、
残念ながらこの時のレシピは残っていないそうです。
「ロゾーリオ」は、16世紀にイタリアのメディチ家から、フランスのアンリ二世に嫁いだカトリーヌ デ メディシスによってフランスにもたらされ、宮廷や社交界用の酒として全ヨーロッパに広がりました。
このころのレシピによると、香水のようなものだったようです。
18世紀以降になってくると、医薬品の発展により、リキュールに対する薬物的効果への期待が薄くなり、
フルーツの香りをメインとした、甘くておいしいタイプのリキュールが数多く造られるようになりました。
1965年にオランダで造られたオレンジ キュラソーは、薬草・香草などは一切使わず、オレンジで造られています。
このようなリキュールは、上流階級の婦人たちに好まれるところとなり、
彼女たちの手の中で彩りを放つグラスの中身の色も、衣服や宝石に合わせてコーディネイトされるファッションアイテムの一つとして楽しまれるようになりました。
メーカー側もその要望に応えようと、着色の方法など様々な工夫を凝らし、色彩の美しいリ多くキュールが造りだされ、” 液体の宝石 ”と呼ばれるようになりました。
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