ビールを造るための原料
ビールは、次のものから造られるれています。
- 1) 水 / ペールエールやダークラガーなどは硬水、スピルナーなどシャープなビールには軟水が多く使われます。
- 2) 麦 / 主に大麦で、小麦、ライムギなど。どれもモルト(麦芽)にしてから使います。
- 3) ホップ / アサ科の多年草。「球花(きゅうか)」と呼ばれる房を付けます。これがビールの苦味のもとに。
- 4) ビール酵母(イースト)/ モルトの糖をアルコールと二酸化炭素に変えます。
これらの組み合わせと分量によって、香りや色、味などが違ってきます。
例えば水、ホップ、酵母が同じでも、麦芽が違えば別の風味のビールになります。
山本武司氏の『うまいビールの科学』によると、
ビール瓶(633ml)1本のビールを造るのに必要な原料の平均値は、「麦芽70g」、「ホップ1g」、「水1ℓ」だそうです。
また、スパイス、コーヒー、緑茶、チョコレート、フルーツなど加えることで、独自で個性的なビールを造ることもできます。
日本では、地域の特色や名産品を活かした、オリジナルなクラフトビールも、盛んに造られています。
モルト(麦芽)/ ビールの味や香りを決める
モルトは、ビールの味や香りの骨格になるものを造ります。
デンプンを含んだ「ビール大麦(二条大麦)」を水に浸すと発芽が始まります。
発芽が始まることでデンプンを分解する酵素がビール大麦の中に作られます。
発芽した「ビール大麦」がモルトです。
モルトを熱風乾燥させて品質を安定させますが、乾燥温度の違いによって「淡色麦芽」と「濃色麦芽」ができます。
温度を高くすると、濃色ビール用の濃色麦芽になります。
乾燥のさせかたにより、大きく淡色麦芽、カラメル麦芽、ファルブ麦芽(濃色系)などに分けられますが、
ほかにもいくつか種類があり、ビールの色や香りの特徴づけに使用されます。
ベースとなるモルトに、色や香りのバリエーションをつけるために使う「色麦芽」というものがあり、複数のモルトの配合の割合によって、様々な色合いや、風味の異なるビールになり、ブリュワリー(醸造所)の個性が活かされています。
主なモルトは、次の通りです。
ペールモルト
淡色麦芽とも呼ばれ、日本を含め、多くのビールに使われています。時間をかけて、低温で乾燥させます。
ウィートモルト
小麦のモルトで、たんぱく質を多く含み、ビールを白濁させる作用があります。ビールの泡もちがよくなります。
ウィンナーモルト
色麦芽の一つで、赤みがかった色と、ナッツのような香ばしさがあります。
カラメルモルト
120℃程度で乾燥させた色麦芽です。クリスマス麦芽とも呼ばれ、香ばしさと甘みが特徴のビールになります。
チョコレートモルト
ファルブ麦芽。チョコレートのような色のためにこう呼ばれます。香ばしいナッツのような風味がありますが、苦みや渋みもあり、奥行きが深くなります。
ブラックモルト
ファルブ麦芽。高温で焦がしたもので、スモーク臭のあるものもあります。黒ビールに使われます。
いろいろなモルトを配合させることで、色、味、香りなど、オリジナルなビールを造りだすことができます。
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酵母
ビールの醸造に使う酵母(イースト)は、上面発酵酵母と下面発酵酵母の2つに分けられます。
酵母にもいくつもの種類がありますが、どの酵母を使うかによって、ビールの味も香りも違ってきます。
ビールメーカーは、数百から数千種もの酵母をストックしていて、どの酵母を選ぶかによって望むビールのスタイルを決めるそうです。
ホップ / ビールのさわやかな苦みを生む
ビール造りに欠かせないホップは、アサ科の多年草のつる性植物で、雄株と雌株があります。
ビールの醸造に使うのは、主に受粉前の雌株の「球花(きゅうか)」と呼ばれる所で、球花に含まれる「ルプリン」と言われる黄色い顆粒部分です。
ここに含まれる成分には、ビール特有の苦みや香りを生み、ビールの泡を作ったり泡もちをよくする効果や、殺菌効果なども認められています。
また、ホップに含まれるポリフェノールがタンパク質と結合し、沈殿することで、ビールを清澄にしてくれる働きもあります。
ホップには,次のタイプがあります。
ファインアロマ ホップ
特徴/穏やかな香り。
主な種類/ザーツ(チェコ)、テトナング(ドイツ)。
主なビールのスタイル/ピルスナー、シュバルツなど。
アロマ ホップ
特徴/穏やかな香り。
主な種類/ペルレ(ドイツ)、カスケード(アメリカ)。
主なビールのスタイル/ボック、ヴァイツェンなど。
ビター ホップ
特徴/ファインアロマやアロマより、苦みが多い。
主な種類/マグナム(ドイツ)、ナゲット(アメリカ)。
主なビールのスタイル/エール系、スタウトなど。
その他のホップ
上記以外のタイプ。
主な種類/信州早生(ドイツ)、シトラ(アメリカ)。
主なビールのスタイル/ペールエール、ドルトムンダーなど。
ホップは製造する時、複数使用するので、同じホップを100%使用するビールばかりではありません。
日本の大手メーカーは、ほとんどが輸入ホップを使っていますが、
日本産のホップ作りが、北海道や兵庫、北関東などで作られています。
ホップの形体タイプ
フレッシュ ホップ
採れたてのホップ。
香りの新鮮さは、採れたてホップでないと味わえないもので、ホップに含まれるオイル分が、独特の舌触りを産むといわれています。
水分量が多いため、腐敗しやすいので、冷凍保存して使うところもあります。
日本では収穫量も少なく、高価になるので、あまり使われることはありません。
ホール ホップ
生のホップを、形を残したまま乾燥させ、保存性を高めたもの。
より自然に近いということにこだわり、使用しているブルワリーもあります。
ペレット
ホップを粉末にして、筒状に固めたもの。
品質が一定になり、運搬がしやすく、保存性もいいことから、もっとも多く使われています。
「ディップホップ法」というホップ成分抽出法を使用して香りをビールに付与。
豊かな青々しい香りはホールホップ由来のものです。
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ホールホップで2度もドライホッピングを行い、クロイゼンと呼ばれるドイツ式の製法で瓶(樽)詰めをした、複雑で且つバランスのとれたダブルIPAです。
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「亀岡ハーベストブリュー」京都・亀岡で採れた麦から作られた麦芽と、同じく亀岡産のホップIBUKI種で醸した、大麦の豊潤な香りと採れたての生のホップの濁りがたのしめる京都産ゴールデンエール。
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水の違い
水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分の濃度によって、軟水と硬水に分かれますが、はっきり分かれるわけではなく、土地によって水質は違うので、軟 ⇔ 中 ⇔ 硬までいろいろあります。
軟水
ミネラル分が少ない水で、日本の水の多くが軟水です。ビールの色を薄く、味をシャープにします。
ピルスナー、ライトラガータイプに使われます。
硬水
ミネラル分が多く、ビールの色を濃くし、味わいの深いタイプのビールに使われます。
ペールエールやダークラガータイプに使用されます。
副原料
モルトやホップ以外の副原料を使うことで、他とは違う風味やフレーバーのビールが楽しめます。
例えば、ベルジャンホワイトエールは、コリアンダーやオレンジピールだ度を加えて違いを楽しんでいます。
京都には、京都の水、京都産の大麦やホップを使い、抹茶を加えることでオリジナル京都ビールを造っている製造者がいます。
副原料を加えることによって、地方色や個性豊かなビールを造ることができます。
日本の酒税法で使用できる副原料
- ・麦(大麦、小麦、ライ麦など)
- ・米
- ・トウモロコシ
- ・デンプン(ばれいしょデンプン、コーンスターチなど)
- ・糖類(コーンシロップなど)
- ・カラメルなどの着色料
- ・イソアファー苦味酸、カフェインなどの苦味料
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